一般社団法人熊谷青年会議所は20歳から40歳の熊谷地域に勤務している、または住んでいる人々からなる団体です。

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理事長所信

理事長所信

熊谷青年会議所 71代理事長 栗原啓

【 はじめに 】
 2022年度、私たち一般社団法人熊谷青年会議所は、創立70周年を迎えさせていただきます。これまで多くの先輩諸兄姉により、英知と勇気と情熱を持った明るい豊かな社会を目指す運動が継続され、70年もの長きに渡りこの組織の歴史が紡がれてきました。そして今、私たちも創始の精神を継承し、青年らしく地域の未来を描き、現状に留まることなく私たちの描いた未来へ向かって運動を継続していく所存でございます。しかし、2020年からこの熊谷にも猛威をふるい、未だその収束の兆しが見られない新型コロナウイルス感染症の流行は、私たちの活動にも大きな影響を与えています。人々の生活様式 にまで及ぶこの影響は、人々の接触や交流の機会を奪い、コミュニケーションの方法をも変化させています。影響は残念ながら今後も数年に渡り継続するものとして考えざるを得ません。本年も一定の影響を想定しつつ運動を実りあるものにしていくことが必要となります。
 こうした影響を受ける中、私たちの暮らすこの熊谷においても、人口減少、人口構造の変化、テクノロジーの進歩という大きな変化の波が訪れています。現状から新しい社会構造へと移行していく必要性とともに、現状の様々な問題が語られ、その問題に目を向けるばかりに、未来が悲観的に語られることが多くなっています。そんな中、私たちは新たな運動指針を策定し、本年から新たな運動指針に沿った運動を展開してまいります。私たちが描いた未来へ向かうために、私たちは予測可能な現状の中で最適化された方法を選ぶのではなく、現状の外へ飛び出すことで未来に向かっていく、そんな進化していこうとするマインドで活動してまいりたいと考えます。
 近年私たちが特に影響を受けている変化には、情報通信技術の急速な発展が挙げられます。特にインターネットの普及により、一人ひとりが大量の情報を瞬時に得ることが可能となりました。また個人がパソコン、タブレット、スマートフォンによって、いつどこでも情報に触れることができ、さらに発信ができるようになりました。こうした情報化が進んだ社会では、産業のみならず、個人のライフスタイルにも大きな変化をもたらしており、世界中の多種多様な情報に触れながら生活をする人が増えています。それは同時に世界中の様々な価値観に触れる機会となっており、私たちも多様性を享受しながらも、持続可能な地域の未来を描くことが必要とされていると考えます。また、2つ目に挙げられるのは、テクノロジーの進歩です。テクノロジーは、物理空間での出来事をデータとして情報空間に取り込むことで、作業から私たちを解放してくれます。AIやロボットが作業を担うようになることで、AIやロボットに置き換え不可能な人間にしかできないことの価値や重要性が高まってきています。これらの変化は、画一的な価値観を持つのではなく、個性豊かな多様性のある社会や、人間味をより感じられる社会を目指すべきであると示唆してくれます。  私たちは、熊谷の特性を発見し、地域の独自性を形成しながら活きいきとした暮らしやすいまちを目指すことで、持続可能なまちづくりを行っていく必要があると考えます。そして、地域の未来を描き、現状に留まることなく、描いた未来へ向かって飛び出す、そんなマインドを持って運動を推進してまいります。


【 創始の精神を引き継ぎ、地域の未来を描く 】
 私たち熊谷青年会議所は、創立70周年の節目の年を迎えます。これまでの10年間、私たちは熊谷の文化力を高め、「 誇りある地域熊谷 」の創造を目指し運動を推進してきました。そして、2022年度、創始の精神を引き継ぎ、彩りを調和させ「躍動し続けるまち熊谷」の実現を目指し、私たちの描いた未来へ向けて新たな一歩を踏み出そうとしています。青年会議所は単年度制であり、また卒業制度があ る組織であります。節目の年であるからこそ、これまでの運動に対してのご理解、ご協力してくださった感謝と御礼の気持ちをお伝えします。さらに、これからの新しい運動を推進していくためのつながりや ご協力いただける関係性を築くため、社会関係資本を構成していただいた団体の皆様やパートナーシップを構築していただく皆様、行政の皆様に、新たな運動指針を基に行っていく運動の方向性を提示させていただきます。そして、この節目の年に、私たちの描いた未来のイメージを伝える記念事業を行ってまいります。
 また、地域の未来に希望や期待を描けるようにするため、「熊谷ジモト化プロジェクト」を始動し、これを継続的な運動とし発展させてまいります。


【 個性の集団で進化の上昇スパイラルを生み出そう 】
 社会の変化と共に、必要とされる人材も変わってきています。テクノロジーの進歩や情報化社会の中では、我々の行う様々な作業が AIやロボットに置き換わろうとしています。そのような時代に、AIやロボットに置き換えられるような作業を評価する視点からは、今後必要とされる人材を育成することはできません。さらに、私たちの描いた未来では、個性豊かな多様性のある人々が活躍し、様々な意見によって社会を構成することでより良いまちがつくられています。そうした社会を実現するためには、画一的な基準で測ることのできない、人間らしい個性や才能を伸ばすことで、ユニークな人材を育てる意識が必要とされます。人間は生まれてきた時から様々なことを吸収し、人格を形成し、個性を発揮しようとしますが、周囲との関係の中でその個性に蓋をしてしまいます。そこで、個性を活かしながら地域を良くしようとする想いや行動力を養っていくための場が必要です。まずは、子どもたちの中から、象徴的な事例を集め、我々大人たちが一人の個性として伸ばしていく必要があり、ドリームキラーから守っていくことが重要です。子どもたちが周囲に合わせることなく、自らが描いた未来へ向けて進んでいる事例を地域に共有し、個性を伸ばせる環境や個性に蓋をさせない環境づくりにつなげてまいります。


【 スコトーマを外して地域の価値を創造しよう 】
 私たちの暮らすこの地域には、素晴らしい歴史や地域資産、暮らしや自然といった様々な「文化」や経済の原動力となる「産業」があります。私たちは、これらの「文化」や「産業」に長く触れてきました。長く触れているからこそ、そのものを見る目は固定化され、ある一面しか見ることが出来なくなっています。そのように、長く触れて見てきたからこそ生まれる心理的盲点により、潜在的な他者からのニーズに気が付くことができなくなっています。私たちの描いた未来では、地域の「文化」や「産業」により人々が豊かさを感じ、希望や期待を感じ、ワクワクするようなまちとなっています。そこで、この地域に暮らす我々には、身近過ぎて気が付くことのできない地域の魅力を、他者の視点を活用し心理的盲点を外すことで掘り起こします。着目すべき物語に光を当て、新たなニーズと結び付け、地域内外の認識が改まることで、地域の新たな価値を創造します。また、これまでの社会関係資本を構築してきた経験を活かし、パートナーシップを結び運動を構築していくことで、より大きな効果を狙い、これまで見落としていた地域の「文化」や「産業」の魅力を高めてまいります。


【 進化するマインドでメンバーの資質を向上させよう 】
 私たち熊谷青年会議所は、まちづくりを行う団体であり、所属するメンバーが活動から得られる経験を通じて成長できる団体でもあります。また、私たちの描いた未来では、私たちメンバーはこの地域の未 来を担う青年経済人として、自身や自企業、家族に対しても良い変化をもたらすことのできる人材であります。そのために、熊谷青年会議所はこうした成長の機会を提供する必要があると考えます。そのような機会で、活動を通じての経験だけでは得られない知識や手法を直接学ぶことで、一人ひとりがより大きく成長することが可能になります。そこで、メンバーが進化することができる青年経済人としての資質を身に着けるための研修を行います。青年経済人としての資質とは、多くの情報を正しく取捨選択できる情報リテラシー能力、人との接し方や主張を伝えるためのコミュニケーション能力、潜在能力を引き出すことのできる目標設定の技術、これらの能力や技術を深掘りし、学ぶ研修を行います。青年経済人として必要な知識や手法を学ぶ機会をつくり、さらにメンバーが取り入れることでメンバーの資質を向上させ、私たちの描いた未来を実現させていくことに繋げてまいります。


【 組織の未来をつくる会員拡大 】
 熊谷青年会議所は、魅力的な個性を持ったメンバーが互いに切磋琢磨し、活動を通じて成長していくことのできる組織です。それぞれがこれまでの経験を持ちより、またそれぞれの描くゴールを持ち寄ることで、多くの個性と個性がぶつかり合い、学び合うことができます。その積み重ねが組織の力となり、創り出す運動をより良いものへ昇華させていくことが可能になります。近年、メンバーの在籍年数が短くなり、組織の縮小が著しい状況です。それ故に、個人が在籍中に得られる成長の機会も減ってしまっています。また、組織として発信できる運動の幅も大きくしていくことが困難になっています。そこで、本年も会員拡大に重点を置き、メンバーの拡大に努めます。青年会議所での成長の機会を今の時代に合った形で明確にし、活用していきます。また、拡大から定着を目的とした組織内外の交流の機会を設け、実践してまいります。こんな時代だからこそ、青年経済人である素晴らしい仲間たちと切磋琢磨できる組織として会員拡大を行ってまいります。


【 進化する事務局 】
 組織に所属する一人ひとりを繋ぎ、組織全体のパフォーマンスを向上させていくには、理念やリーダーシップだけでは困難です。そのために組織を横断的に捉え円滑な運営を計る結節点となるハブとしての役割が必要です。またメンバー間の交流のきっかけになるような事務局からメンバーへ向けた事務局通信を発行します。また、今後の事務局の在り方を模索し、将来に向けて検討してまいります。 ver.0913 また、広報においては、これまでの経験を活かし、発展させていきます。それぞれの運動が特に市民の方々へわかりやすく発信されるよう、基盤を整え運用し、広報のハブとしての役割を担ってまいります。


【 むすびに 】
 混沌という言葉だけでは言い表せないほどに、新型コロナウイルス感染症の影響は、様々な範囲におよび、かつ甚大なものとなっています。誰もが経験したことのない状況に対し、私たちはこれまでの考え方だけでこの困難な状況を乗り切ることは難しいと言えるでしょう。私たちの置かれた状況は、決して楽観視することはできませんが、悲観的な展望を持っても何も生み出すことはできません。過去にとらわれず、今この瞬間に最良の選択をすることでしか、明るい未来はやってきません。私たちは多くを見ているつもりでも、ゴールを達成するために必要な物しか見えていません。それ故に、過去からの延長線上に立って未来を見ても、世界は変わらないのです。描いた未来に飛び出して未来を感じようとした時、新しい世界が見えてきます。進化、それは例え小さな一歩でも、現状に留まることなく、心から望む未来へと踏み出した時、成し遂げられます。青年らしく未来を描き、未来へ飛び出していきましょう。そして、進もう、私たちが描いた未来へ

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